
この記事ではトライセップスキックバックについて詳しく解説するよ!
「トライセップスキックバック」というトレーニングを知っていますか?
「トライセップスキックバック」とは上腕三頭筋(二の腕の筋肉)を重点的に鍛えられる人気の高いトレーニングです。
ダンベルさえ用意できれば自宅でも簡単に取り組めるので、初心者でも気軽に挑戦できるトレーニングとなっています。
上腕三頭筋が鍛えられれば、男らしくてたくましい腕が手に入りますよね。
しかし正しいフォームとやり方で行わなければ、効果的な筋肥大は望めません。
そこでこの記事では「トライセップスキックバック」の正しいフォーム・やり方から効果を高めるコツまで詳しく解説します。
注意点や気を付けるべきポイントをしっかり理解して、理想の腕を手に入れましょう!
トライセップスキックバックの効果とは?正しいやり方をマスターしよう!
トライセップスキックバックとは
トライセップスキックバックの特徴
上腕三頭筋が重点的に鍛えられる
「トライセップスキックバック」で鍛えられる筋肉は、腕の裏側に位置する上腕三頭筋です。
三角筋にも刺激を与えることが出来ますが、上腕三頭筋よりも三角筋に負荷がかかっている場合は「トライセップスキックバック」のフォーム・やり方が間違っている可能性があります。
メインターゲットはあくまでも上腕三頭筋です。
「トライセップスキックバック」に取り組むときは、上腕三頭筋の筋肥大を目的としたトレーニングが行えるよう注意しましょう。
トライセップスキックバックの効果

腕が太くなる&二の腕が引き締まる
1つ目に紹介する効果は、男性なら腕が太くなる、女性なら二の腕が引き締まるという効果です。
上腕三頭筋は上腕二頭筋(いわゆる力こぶにあたる筋肉)の2倍近い大きさを誇る、腕の筋肉の中で最も大きい筋肉部位。
その大きさは上腕の3分の2の体積を占めるほどで、鍛えることによって腕の太さを太くすることが可能です。
また上腕三頭筋は二の腕の部分に位置しているので、腕を鍛えながら二の腕を引き締めるといった効果も期待できます。
プッシュ系の他のトレーニングに役立つ
2つ目の効果はプッシュ系の他のトレーニング種目の記録が伸びる効果です。
プッシュ系種目・・・ベンチプレス、ダンベルプレス、腕立て伏せなど。
ベンチプレスで記録更新に挑戦しているけど記録が伸び悩んでいるという人は、上腕三頭筋を鍛えることで停滞期を抜け出せる可能性がります。
ベンチプレスは大胸筋(胸の筋肉)だけでなく、上腕三頭筋も使用する種目です。
そのため上腕三頭筋も鍛えることが重要となっています。
「トライセップスキックバック」を補助的なトレーニングとして行えば、上腕三頭筋が重点的に鍛えられるので、重量アップにつなげることが出来ますよ。
ベンチプレスの停滞期突破には、ぜひ「トライセップスキックバック」を役立てましょう。
スポーツのパフォーマンスが向上する
3つ目の効果はスポーツのパフォーマンスが向上する効果です。
上腕三頭筋腕は筋肉の中でも最も大きい部位にあたるので、鍛えると筋肉量がかなり増えます。
上腕三頭筋は肘関節の伸展(肘を伸ばす動作)に作用します。
スポーツにおいて肘関節の伸展作用とは、物を投げる動作にあたります。
そのため特に野球やラグビー、砲丸投げ、やり投げなど、物を遠くに投げるようなスポーツのパフォーマンス向上が期待出来ます。
また日常生活においては物を押す動作にあたるので、生活をより快適にすることにもつながりますよ。
「トライセップスキックバック」で上腕三頭筋を鍛えて、スポーツでも日常生活においても動作のパフォーマンスを大幅に向上させましょう!
トライセップスキックバックの正しいやり方

では次に「トライセップスキックバック」のやり方を解説しましょう。
正しいフォームで行わなければトレーニングの効果が半減したり、ケガのリスクが高まったりしてしまいます。
初めて行う場合は特に回数や負荷の重量よりも、正しいフォームで行えているかどうかにこだわってやってくださいね。
トライセップスキックバックのやり方
① 体を安定させるためのベンチを準備します。
② ベンチの横側に立って片手でベンチの淵を握り、片方の膝をベンチにつけて片脚を乗せます。
③ お尻の付け根あたりから首筋にかけてしっかりと伸ばしたまま、ベンチに乗せていない方の手でダンベルを握ります。
④ 体の真横で肘を90度に曲げて脇を締め、上半身および上腕が床と平行になるポジションで構えます。(スタートポジション)
⑤ 肘の位置を固定したまま、腕が肩から一直線になるように後ろに向かってまっすぐ伸ばしていきます。
⑥ 腕を伸ばした位置で1~2秒ほど静止させます。
⑦ 肘の位置を固定したまま、ゆっくりと腕をスタートポジションへ戻していきます。
⑧ 左右を入れ替えて、反対側でも同様にして行います。
注意事項
体がぶれないように、安定するポジションを探してください。
またスタートポジションではダンベルを握っている前腕と上腕が90度になっているか確認しましょう。
負荷をかけて上腕三頭筋を緊張させたまま、ゆっくりとスタートポジションまで戻していくのが理想です。
トライセップスキックバックの回数・重量

重量 | レップ数(回数) | セット数 |
5~10kg | 8~12 | 3~6 |
8~12回を3セットほどが目安になります。使用するダンベルは通常の重量よりも軽めで構いません。
「トライセップスキックバック」は筋肉の収縮を重視する種目なので、重量よりも正しいフォームで効かせることが重要です。
そのためにも「トライセップスキックバック」の動作中は、負荷を抜く瞬間を最大限に抑えることを意識して行いましょう。
ダンベルの重量に余裕がある人は、
など調整してみてください。
慣れてきたら8~12回で限界になるくらいの重量で負荷をかけ、それ以上は1回も繰り返せないという状態まで追い込みましょう。
ただし自分が扱えるギリギリの重量のダンベルだと、フォームが崩れやすくなってしまいます。
慣れないうちは少し軽めの重量で行いましょう。
トライセップスキックバックの5つのポイント

続いて「トライセップスキックバック」の気をつけるべきポイントを5つ紹介します。
間違っている部分がないか、常にチェックして改善していくよう心がけましょう。
肘の位置はしっかりと固定する
まず1つ目のポイントは肘の位置をしっかりと固定させて行うこと。
これは「トライセップスキックバック」を行う上で最も重要なポイントです。
体が疲れてくると、特に筋トレ初心者は、肘がだんだん下がってくる傾向にあります。
肘が下がると上腕三頭筋への刺激が逃げてしまうので、肘の位置は固定したまま、脇を締めて行うことが非常に重要です。
肩と肘の位置を固定し、肩の筋肉は使わないように注意しましょう。
何度も言いますが、肘が下がると「トライセップスキックバック」の筋肥大効果は得られません!
肘をしっかりと固定できる重量のダンベルを使用しましょう。
ダンベルを持つ腕は床と水平にする
2つ目のポイントはダンベルを持つ腕を床と水平にすること。
「トライセップスキックバック」はダンベルを重力に逆らいながら動かすことで、上腕三頭筋を鍛え上げるトレーニングです。
そのためダンベルを上げるときは、ダンベルを持つ腕が床と水平になるまでしっかりと上げて、その高さをキープすることが重要。
肘の位置がしっかりと固定できていれば、腕を床と水平に保つことが出来ます。
腕を伸ばしていくとき、ダンベルを持つ腕が床と水平になっているかどうか、意識しながら行いましょう。
背中は丸めない
3つ目のポイントは背中を曲げないように注意しながら行うことです。
「トライセップスキックバック」の動作中は、必ず背中を曲げないようにしてください。
背筋が伸びていないと腰を痛めてしまう危険があるからです。
どうしても丸まってしまう場合は、ダンベルの重量を軽くしてください。
背中はトレーニング時だけでなく、日常生活においても重要な役割を持つ部位です。
ケガをしてしまうことが無いように、十分に注意しましょう。
上腕三頭筋を使ってダンベルを下ろす
4つ目のポイントは、ダンベルを下ろすとき、上腕三頭筋を使って下ろすことです。
「トライセップスキックバック」でダンベルをスタートポジションへ戻すとき、力を抜いて重力に任せて戻してしまってはいませんか?
重力に任せて下ろすと筋肉の緊張状態が急に解かれるので、途中で負荷が抜けてしまうだけでなく、ケガにつながる可能性もあり危険です。
ダンベルを下ろすときは重力に任せて下ろすのではなく、重力に逆らいながら上腕三頭筋に力を入れてゆっくりと下ろしましょう。
チーティングは最小限にとどめる
5つ目のポイントはチーティングを最小限にとどめることです。
チーティングとは、ダンベルやバーベルを反動を利用して持ち上げる行為のことです。
体の反動を使って動作を行ってしまうと、トレーニングの効果を下げることにつながります。
上腕三頭筋だけを使って効果的なトレーニングが出来るように、しっかりとターゲットの筋肉部位に意識を集中させてください。
トライセップスキックバックに限らず、他のトレーニング種目においても基本的にはチーティングを使わないよう注意しましょう。
チーティングはトレーニング種目効果が半減するだけでなく、ケガの原因にもなってしまいます。
「トライセップスキックバック」でダンベルを動かすときは、毎回停止させるよう意識してみてください。
1番重要なポイントは、スタートポジションで固定した肘の位置を動かさないようにすることです。
「トライセップスキックバック」を行うときは、肘を固定させることが基本なのでしっかりと覚えておきましょう。
ダンベルを上げるときは、肘を伸ばしきることで上腕三頭筋を最大限に収縮させてくださいね。
トライセップスキックバックの筋トレ効果を高めるコツ

上腕三頭筋の外側頭に効かせたい場合
「トライセップスキックバック」は通常、脇を締めた状態で肘を固定して行います。
しかし上腕三頭筋の中でも外側頭を狙いたいという場合は、脇を開いて肘を張った状態で動作を行うのが良いでしょう。
外側頭とは・・・「馬蹄型」と言われる上腕三頭筋を構成する3つの筋頭の一つ。上腕三頭筋の外側に位置し、肘関節の伸進展動作を担っています。
脇を締めて肘を固定して行う「トライセップスキックバック」では、この外側頭への刺激が少なくなってしまいます。
上腕三頭筋の中でも外側頭を発達させると上腕に厚みがつき、腕のサイズをより大きくさせることが出来ますよ。
上腕三頭筋の外側頭を狙うときは、脇を開いて肘を張った状態で動作を行いましょう。
あえて反動を使い大きな刺激を与えたい場合
「トライセップスキックバック」を上腕三頭筋のメイン種目として行うときは、チーティングをあえて使用して行ってみてください。
先ほどチーティングについて基本的には使わないようにするべきと解説しましたが、限界まで追い込む場合などに限り使用する場合があります。
チーティングを使用することで、本来であれば扱えない重量や回数をこなせるようになるということです。
この場合、通常では突破できない壁を突破できるという点でチーティングを使用するメリットがあるのです。
特に限界に達してもうこれ以上できない(挙げられない)という場面で、あえて反動を使用して行う(挙げる)ことによって、ネガティブ(下げる)動作の刺激だけでも与えることが可能になります。
まとめ|トライセップスキックバック
この記事では、上腕三頭筋を重点的に鍛えられるトレーニング、「トライセップスキックバック」の効果とやり方を解説しました。
太くてたくましい上腕三頭筋は、「トライセップスキックバック」を行うことで手に入れることが出来ます。
細かなポイントまでしっかりと意識しながら、正しいフォームで安全にトレーニングを行いましょう。
効率よく効果的なトレーニングが出来るよう、少しずつコツをマスターしていってくださいね。